床暖房は断熱性・機密性の向上により熱損失を少なくした建物や部屋に、床面から少ない熱を供給して、床以外の壁や天井も暖め、人体からこれらの周壁に、人間の体内で生産される熱量とほぼ見合った輻射による放熱が行われるように設計される建築と一体になった暖房システムです。 床暖房は人間にとって体温を一定に保つための生理的なストレスが非常に少ないので、たいへん快適に感じられます。
快適性
上下方向・水平方向での温度むらがない。
頭寒足熱で、天井の高い部屋にも適する。
放熱器がいらないので、風がなく音も静かで、部屋を広く使える。
対流暖房に比べ室温が低く湿度が高いので風邪をひきにくい。
安全性
高温の熱源を室内で使用する必要がないため安全。
省エネ性
輻射温度が高いので比較的低い温度で暖かい。
室温と外気温の差が小さいので熱損失が少ない。
特徴
自然の暖かさをそのままお部屋に
冬でも、風がなく晴れた日など、日だまりの中にいるとポカポカとした暖かさが体を包みます。あたりの空気は冷たいのに、心地よい暖かさを感じます。これは、太陽から送られてくる赤外線が、直接人体に吸収されて人を暖めるからです。床暖房はこれと同じ赤外線輻射を使って部屋の中の人や動物を暖めます。いうなれば、部屋の中で昼夜の別なく、ひなたぼっこが楽しめるというわけです。
均一な暖房が自慢
床暖房が他の暖房装置と決定的に違うところは、主としてこの輻射熱を暖房の基本に置いているところです。広い床面から放射される赤外線は、部屋のすみずみまでむらなくいきわたり、部屋のどこにいても均一の暖かさが味わえます。温風暖房などのように、空気を暖めて対流させる方式だと暖かい空気が天井近くにたまり、足元が寒くなってしまいますが、床暖房では、こうしたことがなく、とても快適な暖かさです。例えば、天井が６ｍもあるような部屋や吹き抜けの場所でも、ほぼ均一の温度に保つことができます。
頭寒足熱の理想を実現
床暖房は、床面から放射される赤外線による輻射熱のほかに、熱源である床面から直接人を暖めます（伝導熱）。部屋のどこにいても温度が均一で、しかも足元近くほど暖かくなり、暖房の理想である“頭寒足熱”がそのまま実現します。足裏が直接暖かい床に触れるため、効率よく熱を吸収でき心地よい暖かさが体にしみわたります。
床暖房にはヒーティングケーブル埋設式と床暖パネル敷設式があります。また既存住宅のリフォームや、各施設の床改修工事に比較的、施工コストが安価なため、床暖パネル敷設式が多く採用されています。
機能的な面では、暖房の立ち上がりが早いのが特徴です。ただしランニングコストはヒーティングケーブル埋設式より多少割高となります。
床暖房パネルの詳しいことは
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